East meets West

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地図が好き

「富士日記」上、を読み始めた。

作家の武田泰淳が富士山に山荘を建て、そこでの出来事を、

妻の武田百合子と娘の花とで綴った日記。

泰淳が「不二 小大居百花庵日記」と称して書いたものを、

百合子が新たに書き写し加筆したもの。

山小屋での日々の出来事を書いているのだが、

朝昼晩の食事の内容、土地の人たちとの付き合い。

山小屋は温度が低いせいか、おでんというのが度々出てくる。

時には、東京からの友人知人が訪れた様子など、面白い。


昭和40年10月9日まで読み終わる。

ちょうど52年前のことだ。

私は東京に出てきて3年ほどたち、 ひとり暮らしを楽しんでいた。

その時の自分の行動を思い起こしながら読んでいる。


食べたもの、買ったものの値段など、けっこう細かく書いてある。

私は、給料前になると10円のコッペパンと10円のコロッケで昼をすませていた。


彼女の描写が面白い。例えば、

 夜はまったく晴れて、星がぽたぽた垂れてきそうだ。

泰淳と白糸の滝でのこと。茶店で色々と買い物をしていて、

 主人が鱒の木彫も買おうとする。大反対して買わなくした。
 それは虹鱒と大きさも形も全部そっくりで、ただ、木で出来ているだけなので
 何となく馬鹿らしいのだ。虹鱒を買った方がいいのだ。


武田泰淳の欲しいけれど、妻に反対されて情けなそうな顔を想像する。

女は現実的なのだ。昔の私なら買っていたと思うが、今は断捨離だからね。


表題の地図が出てこないと思っているでしょう、では・・・


百合子が、東京から山小屋への道順を、毎回書いてあるのだ。

地図好きとしては、本を閉じて日本地図を引っ張り出してくる。

山梨県のページを開き、彼女が通った道路、地名を探す。

山中湖、西湖、本栖湖、河口湖、精進湖と五大湖はすぐ見つかる。

地名はなかなか見つからない。でも見つけた時は、(やったぁ!)

その中に、鎌倉往還を通ってと度々出てくる。

これがどこか分からない。ネットで調べてみると鎌倉街道のことだそうだ。

そこから、鎌倉街道はどこか?へと繋がっていく。

上、中、下、山、東、西と6つに分かれている。

いざ鎌倉というあれである。鎌倉へ向かう道として整備されたそうだ。


しばらく地図を見ていると、すぐそばに東海道が出ている。

(ここは、歩いたもんねぇ)

思いは、53次へ飛んでいく。


日本橋から宿場をひとつひとつ辿り始める。

53次を調べていた時につけた、地図上の赤いペンの印がある。

三島宿まで辿って地図上で目を上に移すと、

御殿場、富士吉田市が出てくる。

(おっと、現実に戻らねば)

もう一度、日記上の場所を確認して、

分厚い文庫本を開き、続きの日記を読み始める。


こんなわけで・・・

地図をそばに置きながら読むからなかなか進まない。

これはこれで楽しいのである。

 

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# by orientexp | 2017-10-14 14:00 | | Comments(2)

困ったもんだ!

断捨離を心がけているのに物が増えていく。

着るもの家具調度品などはほとんど買わなくなたが、

本がどうしても増えてしまう。

欲しい本が出ると、アマゾンでリストに入れておく。

何しろ送料が高いので、円ルートを見ながらのオーダー。

家計と相談しながら買うのである。


何だったかもう忘れたが、武田花を検索していたら、

母親の武田百合子の本が出てきて、面白そうなので

その時は、ほかの欲しいいものと抱き合わせて注文した。

重量のある単行本などほとんど買わないのに。

「あの頃」未収録エッセイだ。

2、3日で手元に届き、その分厚さにビビリながらも

一気に読んでしまった。


初めて読む作家。結果は、面白かった。超の字がつくほど。

文章、言葉の表現が、こちらに新鮮に伝わってくる。

(そうか、こういう風に表現するんだ)

長年、作文に毛の生えたような文章を書いてきた私には、

新しい発見だった。

そして、彼女の書いたものを調べ、欲しいものリストに加えた。


時満ちて(言い訳)円レートも少し良くなった。

他のリストと一緒に8冊の文庫本をおオーダー。

それらは、今、目の前にある。

ワクワクした気持ちでそれらを撫で回している。


読む本が無いわけでは、無い!

現在読んでいるのが、同時進行で数冊あるのだ。

それらを読み終えてからでも良いのに、

また新たに同時進行の本が増える。


本当に、困ったもんだ‼️

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# by orientexp | 2017-10-10 14:00 | 井戸端会話 | Comments(4)

『生きる』ということ

NHKで「この声をきみに」というドラマが始まった。

私的には、長いこと応援している俳優さんが出るので、楽しみにしていた。

朗読教室「 灯火親」で起きる、人間模様。

第一話で、谷川俊太郎の「生きる」という詩を、数人で読まれた。

初めて知るのだが、これは群読といい、文章や詩を数人で、

美しく音声表現することらしい。


ドラマには直接関係ないことだが、

ずいぶん前に友人からこの詩集をいただき、時々開いては読んでいた。

mixiの谷川俊太郎コミュニティができ、そこから『生きる』という詩の連作が始まった。

それらの詩が、作者の説明などを含めて集められた詩集が『生きる』。

今でもその連作は続いているのではないかな?


それぞれの『生きる』は千差万別で、一行で表現しているひと、

また、たくさんの言葉で表現しているひと。

可愛らしいもの、楽しくなるも、泣いてしまうもの。

その言葉で、世界観が変わってしまうもの。

それは何回読んでも、初めて遭遇した思いを抱かせる、言葉の集まり。

そして、少しだけ、自分に元気がでてきて、

またガンバロウと思わせてくれる。


月に一度ボランティアで高齢者の集合施設への訪問。

対面朗読をしている。

昨日は、この『生きる』から、谷川俊太郎の「コトバの波紋」を読んだ。

みなさん、納得したように頷いていた。

詩は、心の中にすんなりと入っていく。


コトバを媒介してひととの繋がりが起きる。

話すコトバ、書くコトバ、聞くコトバ、歌うコトバなどなど。

日々の暮らしの中で、コトバと切っても切れない生活をしている。

ひとり暮らしだって、頭の中でコトバを探して、自分に問いかけている。



ドラマで、中年男性を中心に、どんな人間模様が繰り広がられるのか、

どんな群読が聞かれるのか、興味津々。

金曜日が待ち遠しい。








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# by orientexp | 2017-09-25 12:50 | つぶやき | Comments(6)
ご無沙汰いたしておりました。

ハイ、生きておりました。

ちょっと旅、と 言っても、本の中でのことですがネ。


年に1度か2度ほど、池波正太郎著、「鬼平犯科帳」を読む、

というのが恒例というか癖というか、やっておりまして。

その時期になりますと、24巻の文庫を読み続けます。

今回で3度目になりますが、内容は分かっているのですが、

これが、毎回新しく感じるわけでして、

思うに、文体が心地よく体内に入ってくるのからでしょう。


今年、東海道を歩きましたので、文中に出てくる宿場、

神社仏閣が出てきますと、地図や自分が辿った宿場表を取り出して、

なるほど、などと実感しながら読むので、なかなか前に進まないわけです。

それにしても、昔のひとは健脚でありました。

あの、東海道を草鞋を履いて歩いたのですから。

移動手段は、足がほとんどだった時代であります。


さて、日々の決められていることをこなした後は、

江戸時代にワープするわけであります。


火付盗賊改方の長官、長谷川平蔵が江戸、

または街道すじに跋扈する盗賊を取り押さえる、

まあ、言ってしまえば捕物帳なのですが、これが、面白い!

与力や同心そして密偵を使い、最後は目出度しめでたしで、

一件落着なのですが、何回読んでも飽きないのであります。


と言うわけで、ここのところネットとは、

とんとご無沙汰でありまして、ブログも開店休業のありさまでした。

24冊の文庫本と江戸古地図他を、棚に戻しまして、

江戸から、もっと物騒な現代に戻ってきた次第であります。


季節は、夏から秋に移り、昨日から温度も下がり、凌ぎやすくなりました。

再び現代の暮らしに戻ることになります。

が、江戸時代からも離れがたく、言葉つきも未だ戻らない次第であります。


と、いう次第で、ブログ不更新の言い訳でありました。

お粗末さまでした。


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# by orientexp | 2017-09-18 12:40 | | Comments(8)

励みとは

今日は真夏に戻ったような気候だ。

ブラインドを下ろし部屋の温度が上がらないようにして、家にこもる。

やらなくてはならないことは山ほどあるが、そっち(どっち?)へ置いておいておく。

しかしこれだけはやらなければ先に進めない。


歯の治療と日本行きで、ボランティアの朗読をしばらく休んでいたが再開した。

今回は、日本のブログ友からたくさんの読み物をもらってきたので、それを読んだ。

犬の話、食べ物の話などだが、家で練習している時には涙が出てきて困った。

気をつけて読んだので、なんとか大丈夫だった。

でも、聞いている人たちは、鼻をぐすぐすしていたので、

引きつられると困るので、見ないようにして読んだ。

ほとんど泣き笑いで終始した。


年齢が近いかそれ以上の方達を対象にしているので、

昔の話、動物の話、食べ物の話などが喜ばれる。

読み終わり、みなさんの楽しかった面白かったと言う言葉を聞くのがいちばん嬉しい。

ボランティアなどと上段から構えているが、

本当のところ、

皆さんの笑顔に励まされている自分である。

喜ぶ姿を想像しながら、読むものを選ぶ時は楽しい。

それは、私が生きていく上での、日々の励みになっている。


と、会員へ朗読の報告をメールで送り、

やっておかなければならないことをすませ、ホッとしている。


それにしても、暑い! 

どうにかならないか!!





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# by orientexp | 2017-08-28 16:00 | ぼいすらいぶらりー | Comments(4)

日々のできこと


by sakura